石井優花さん「パパとママは、命がけで凛ちゃんを守ります。」 | 第1回ぐるっとママ懸賞作文

「私の出産」~母から子へ伝えたい言葉~

第1回ぐるっとママ懸賞作文

石井優花さん「パパとママは、命がけで凛ちゃんを守ります。」

『凛ちゃん、命がけで産まれてきてくれてありがとう。どんなことがあっても、凛ちゃんは産まれてきただけで100点満点!』
 


凛ちゃんは、2698gで、誕生してくれました。
軽いし小さいし、3人目なので、抱っこは余裕だと思っていました。だけど、全く違いました。この2698gは命の重さです。
たくさんの奇跡と愛が詰まった重さと思うと、とてつもなく重くて抱っこがぎこちなくなってしまいました。
思っていたよりも、細くて小さな身体でどう扱えばいいか、本当に戸惑いました。でも、思っていたより、赤ちゃんは可愛くて可愛くてたくましかったです。

これは、凛ちゃんへママからの初めてのラブレターです。

 

まず、妊娠が分かったときのことをお話します。
パパもママも、3人子どもが欲しかったから、とても嬉しかったです。
妊娠が分かり、毎日ワクワクして、凛ちゃんのことを話ていました。
正反対の性格のパパとママなので、言い合いをすることもたくさんありましたが、パパはずっとママと凛ちゃんのそばで守りってくれました。 にいには、毎日お腹をさすってくれていました。胎動を感じたときのにぃには、今まで見たことがないぐらいキラキラした笑顔で「あー!」と、とっても喜んでいたよ。
毎晩、パパと一緒に名前も考えてくれていました。 ねえねは、1歳だから、まだわからないし超甘えん坊で、ママのお腹の上にも乗ってくる。だけど、頻繁に股覗きポーズをしだしました。子どもが股覗きをするのは兄弟を欲しがっている時だって聞いたことがあったので、ママは凛ちゃんを産むことに何の迷いもありませんでした。 誕生する前から、こんなに凛ちゃんは愛されていました。
そして、私たち家族は何度も喧嘩もしました。でも、家族みんなが凛ちゃんの成長をみたい!育てたい!という思いは確かで、その思いだけで、仲直りもでき家族の絆を強めて結んでくれました。  

 

次に、凛ちゃんの誕生日2022年8月26日についてお話します。
前日の夜に陣痛があり、パパと病院へ向かうことになりました。車の中では、パパもびっくりするぐらいママは冷静でいました。
3回目の出産だし、何より10カ月間ママのお腹で頑張ってくれた凛ちゃんと最愛のパパがいたからです。
ただ、出産の痛さといきみ逃しのことを考えると震えてしまいます。そして、病院へ到着し、すぐに内診と点滴をし、パパとトイレに向かいました。トイレに入ると、急な痛みと赤ちゃんがでてくる感覚に陥り、すぐにトイレにあるインターフォンを押し、看護師さん4名が車いすを持ち駆けつけてくれました。
看護師さんの最初の一声が、「頭がでている。」
ここから、ほぼ記憶はありませんが、パパが近くでいたことと看護師さんが適切な対応をしてくれているのは覚えています。

そして、分娩台に着くと同時に凛ちゃんが誕生しました。

きっとママがいき見逃しや痛みが怖いことを悟って、一人で頑張って細い産道を命がけで産まれてきてくれたんだね。ありがとう。
出血も多く、あまりにも早すぎる展開に混乱していた中で、凛ちゃんの産声だけがママの心に鮮明に届き正気に戻れました。
凛ちゃん、分かるかな。ママは陣痛室で痛みに耐えることもいきみ逃しもしませんでした。
凛ちゃんが、ママの不安を察して、一人で命がけで誕生してくれました。
これからは、心配いりません。家族があなたを命がけで守ります。  

産まれてきて、まだ2週間。ママは、凛ちゃんに一番伝えたいことがあります。
これからたくさん失敗することもあるし悔しいこともします。
だけど、凛ちゃんはこの世に、頑張って頑張って産まれてきてくれました。
それだけで、100点満点です。生きているだけで、100点満点!

 

世界中の子どもたちが、愛と希望で満ち溢れますように。
 


 

岡山県 石井優花さん
題名:パパとママは、命がけで凛ちゃんを守ります。
子どもへ伝えたい言葉:「凛ちゃん、命がけで産まれてきてくれてありがとう。どんなことがあっても、凛ちゃんは産まれてきただけで100点満点!」